タミヤ QDカルソニックの改造
<改造のきっかけ>2005/01/11 (3/16回路図追記)
がんね白滝公園サーキットでQDカルソニックGTR走らせると、他の本格ラジコンカーとは速度が段違いに遅く、モーターの改造を決意しました。
使用モーターは280モーターであり、1/10RCカー主流の540モーターとは勝負になりません。
<改造方法>
タミヤのクイックドライプシリーズはオプションパーツが全くなく、バイクRC用の京商のグランプリ28BBモーター(2625円)を使用して改造してみました。
ノーマル280モーターとグランプリ28BBモーター
タミヤカスタマーサービスでは 、ノーマルモーターのピニオンギヤーはモーターにセットした状態での販売でピニオン単体では手に入りません。外すのも不可能でした。
しかたがないので、子供が持っているラジブックのピニオンギヤーと同じサイズなので、タイヨーRCに注文して取り寄せました。しかし長さが短くやや細身のようです。
QDカルソニックは低速と高速の2段切り替えギヤーになっており、高速のみ使用すれば使用可能です。
グランプリ28BBモーターは軸径が2ミリで、滑り止めのリブが切ってあるためより細くなっており差し込んだだけでは、モーターのパワーが大きいためピニオンギヤーが空回りします。
しかもラジブックのピニオンギヤーは短いため、2ミリぐらい残して打込まないとスパーギヤーに完全にかかりません。12時間硬化タイプのエポキシ系接着剤で固定すると完璧に固定できました。
QDカルソニックのデフギヤー部分
グランプリ28BBモーターはノーマルモーターより長く、押えのアルミ金物が付かないのでギヤーケース内側から1ヶ所だけビスで留めました。
ビス穴位置は型紙を作って穴を開け、モーターの先端がやや太いので取り付け穴をリーマーで少し広げました。ギヤー切り替え用パーツは外して、基板用スペーサーでスパーギヤーを固定しました。10ミリがぴったり合います。
QDカルソニックのシャーシ
単純にモーターを替えただけでは速くなりませんでした。QDカルソニックのアンプは大電流が流れると電圧降下が大きくなるように設計されているようです。
QDカルソニックのアンプは最大電流5Aのトランジスターが使用されており、10A程度流れる28BBモーターでは焼けてしまいます。
大電流を供給するため、手持ちの8Aのトランジスターを使用してブースターアンプを製作して搭載しました。バッテリー用のコネクタを利用して、ノーマル出力とブースター出力を差し替えられるようにしています。ノーマルモーターに戻すのも簡単です。
改造後最高速は25〜30kmぐらいでるようになりましたが、足回りがダンパー無しのサス等チープなため直進性が悪く、コーナリングも高速でつっこむと曲がりきれないなど操縦性は今ひとつです。
車重が1kg程度と軽量で2WDのため駆動ロスも少なく280クラスモーターにしては速く走ります。
<回路図>
ブースターアンプ回路図
ブースターアンプはコスト重視で手持ちの使う予定のないトランジスターを使用して製作しました。
2SC3626が3個しかなかったので対称回路にならず、バックの時0.47Ωの抵抗がモーターに直列に入るので、バックのパワーはノーマルより劣ります。
0.47Ωに電流が流れて、両端の電圧がトランジスターのバイアス電圧0.6Vを超えると電流の流れる方向によりプラスまたはマイナス側のトランジスターがONになり、バッテリーから電流を供給するという回路になっています。
<問題点>
ラジブックのピニオンギヤーがやや細身なためか、28BBモーターのパワーが大きすぎるためか、スパーギヤーの歯が欠けてしまいます。
短時間の走行では問題なく、連続して高速走行するとスパーギヤーの歯が曲がるように痛みます。モーターの温度上昇のためギヤーが溶けているのかもしれません。バッテリー1パック使用したらモーターが冷えるまで休むようにしています。
スパーギヤーはデフギヤーセットで販売され450円します。3ヶ月使用して2個だめにしてしまい3個目を使用しています(週1回3パック使用)。