USBデジタルアンプの製作 

<更新のきっかけ>2016/03/06

USBデジタルアンプは息子のパソコン用のオーディオシステムとして使用されています。

使い方は液晶ディスプレイにパソコンとプレイステーション3を接続して液晶ディスプレイのイヤホン出力をアンプのライン入力に入れる使い方をしています。

パソコンとプレイステーション3の音量が違うので息子のリクエストでボリュームを付ける改造をしました。

1週間ぐらい前に音量が小さくならなくなったので見てくれと言われて内部をチェックしてみると入力ピンジャックとボリュームのアースラインの接続がどこかで切れているようです。

USBデジタルアンプにメールでの問い合わせもあったので、修理と内部配線を再確認して内容をもう少し詳しく整理しました。

USBデジタルアンプと自作スピーカー

USBデジタルアンプはステレオ誌付録のフォステクス6.5cmスピーカーキットを自作のスピーカーボックスで組み立てた物を接続しています。

改造したボリューム部分

ボリュームは手持ちストックの500KΩB型を使用しました。新しく買う場合は50KΩC型が良いと思います。

ボリュームが利かなかった原因はボリュームからピンジャックのアース線がピンジャック部分でイモハンダになっていたようで強く引っ張ると抜けてしまいました。

今回の修理では見えにくいピンジャック端子の接続を止めてRLを結んでいるスズメッキ線の中点にハンダ付けしてボリュームが動作するようになりました。

回路図

USBデジタルアンプ基板の改造は秋月電子の実体配線図の改造の他にライン入力とUSB DAC入力のセレクターを付けることと、電源の5Vから12V昇圧レギュレーターをバイパスして12V電源を直接入力することです。

ライン入力はUSB DACとデジタルアンプを接続しているカップリングコンデンサーを取り外して、デジタルアンプの入力を外部のカップリングコンデンサー2.2μFに接続してボリュームとセレクトスイッチに接続します。

USB入力端子とACアダプターの入力のバイパスコンデンサー2.2μFと入力カップリングコンデンサー2.2μF×2をプリント基板に取り付けています。

バイパスコンデンサーは積層セラミック、入力カップリングコンデンサーはフィルムコンデンサーを使用しています。バイパスコンデンサーはオーディオ用電解コンデンサーの容量の大きなものにしても良いと思います。

基板裏面の改造部分

基板裏面の改造箇所です。

秋月電子の実体配線図のチップ抵抗を1個外して2本線を配線する改造の他にチップコンデンサーを取り外してライン入力用の配線とイヤホンジャックからUSBオーディオの出力配線を取り出します。

信号ラインは赤がR、黄色がL、黒がGNDです。

電源ラインは+12Vが赤又は橙、GNDが黒又は青にしています。

基板上面の改造部分

下左の電源接続部はGNDのみ接続し、+5V用は接続しません。

上左のコイルとダイオードをハンダごて2本使いで取り外します。ダーオードが付いていた部分の下側に+12Vを接続します。

USB入力端子とスピーカー出力端子は基板に付いているので白いプラスチックを外してコードをハンダ付けしました。

基板上面の電源接続部

左上が+12V接続部、中央がGNDとUSB配線部になります。

このアンプは5年前に製作したものですが今のところ問題なく動作しています。

今も秋月電子通商でUSBデジタルアンプ基板は600円で販売されているので製作の参考になればと思い更新しました。

<製作のきっかけ>2011/07/29

 秋月電子通商にラジコン用ジャイロを注文するときに、偶然USBオーディオモジュールが700円で売られているのを発見し、デジタルアンプとUSBオーディオに興味があったので購入しました。

サブパソコン用スピーカーが壊れたので、以前購入してしまっておいたステレオ誌の6.5cmステレオスピーカーキットを組み立て、デジタルアンプと組み合わせてパソコン用オーディオシステムを製作することにしました。

usbamp2USBデジタルアンプ

正面は向かって左側にAUXとUSBオーディオの切り替えスイッチ、隣のミニプラグジャックは携帯オーディオプレイヤーや携帯ゲーム機用でUSBオーディオと排他利用としています。

右側のスイッチは電源スイッチで隣のミニジャックはUSBオーディオモジュールに内蔵のヘッドフォンジャックです。

usbamp1USBデジタルアンプ内部

裏面左より12 ACアダプター入力、スピーカー出力、AUX入力を配置し、内部はUSBオーディオモジュールとアンプのカップリングコンデンサー日立製2.2μFとUSB入力端子取り付け用基盤を配置しています。

<アンプの製作>

秋月のUSBオーディオモジュールは製作例がWeb上にたくさんありRUUの不定期日記等を参考に製作しました。

usbamp3 USBオーディオモジュール裏面

秋月の説明書にあるチップ抵抗1個を取り外し3点をビニール線で接続する改造とTA1101Bの入力カップリングチップコンデンサーを撤去して、外部カップリングコンデンサーを通して切り替えスイッチに接続しAUXとUSBオーディオの2入力対応としました。USBオーディオ出力はヘッドフォンジャック端子から取っています。(写真はまだ未配線、左側のヘッドフォンジャック端子ハンダ付け部分に接続)

USBAMP4 USBオーディオモジュール上面

デジタルアンプTA1101Bは12Vを直接供給した方が効率・音質共に良さそうなので、電圧アップコンバータのコイル(基盤左上)とS407ダイオード(コイルの隣)のみ撤去し、ダイオードのカソード側が接続されていた端子(コンデンサー側)に直接+12Vを供給し、GNDは規定の接続端子に接続しています。ACアダプターは12V 2Aのパソコン用品に付いてきた物を使用しました。

チップ抵抗やチップコンデンサーはかなり小さく、50代後半の老眼なので虫眼鏡を使用して作業しました。失敗しそうなので最小限の部品取りとしました。

チップ抵抗を取り外すのはハンダごて2本ではさんで取ると簡単です。1本だと取れませんでした。

usbamp5 USBオーディオモジュール上面配線

<試聴>  

USBオーディオはヘッドホン端子で試聴してみましたが、音質は普通でヘッドホン端子で聞くメリットは感じませんでした。

AUX入力のデジタルアンプはサイズの小ささ、ACアダプター使用の簡易な構成にしては高音質だと感じました。

パソコン用オーディオシステムとしては十分満足できる音質だと思います。

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