ハンダ付けについて
<私のハンダ付け法>2002/03/28
電子工作をする場合ハンダ付けが必要なのですが、ハンダ付けは難しそうで出来ないと考えている人が多いと感じています。
木工作業において、ノコで木が切れて釘が打てる能力があれば、ハンダ付けも同レベルの作業で簡単です。
完全な自己流ですが、私のハンダ付け法を紹介します。
■私のハンダ道具
ハンダごてはgoodのCX-30というセラミックヒーターこて先の15Wタイプを使用しています。
このハンダこては軸が太く頑丈で、15Wと電力は小さいのに軸が太い為か熱容量は大きいようで50芯電源コード程度までのハンダ付けに使える能力があると思います。
現在は使いやすいので、このハンダごて1本だけで全てのハンダ付け作業を行っています。
以前は30Wの普通の金属こて先のタイプを使っていました。30Wハンダこてはこて先が細く強く押さえると曲がってしまうのと、しばらく置いておくとハンダが飛び散るほど過熱してしまい使い難かったと思います。
他にハンダこてスタンドは安全の為必ず用意して下さい。私は鉄ベースの重量感の有るものを使用しています。セルロース系スポンジは絶対に必要なので置けるタイプを選んで下さい。
ハンダは手に入りやすいgoodのスズ60%径1mmのタイプを使用しています。
ハンダごてとスタンド、ハンダ
■私のハンダ付け法
作業の始めにこて先にハンダを当ててすぐに溶けることを確認します。
次にハンダ付けする直前に水で湿らせたセルロース系スポンジでこて先をきれいにします。時間をおくとこて先のハンダがすぐ酸化するので、スポンジでこて先を拭いたらすぐハンダ付け作業にかかって下さい。
ハンダ付けは電線や部品にハンダこてを当てて、ハンダ線を必要なだけ送り込むように、こて先と部品の間に押し込みます。
ハンダと電線や部品が同じ温度になるとハンダの表面張力が無くなって、ハンダが急激に広がります。プリント基板ならすぐに、太目の電線や端子なら少し待ってこて先を放し、ハンダが固まるまで電線や部品を動かさないように注意します。
ハンダが固まったらハンダ付け部分を確認して次の作業に移ります。正常ならハンダ表面は滑らかで、不良の場合表面がデコボコしていると思います。
ポイントはハンダ付けの前には毎回スポンジでこて先をきれいにすること。
ハンダ付け不良などで再加熱する場合は必ずハンダを少量でも追加しながらこてを当てることです。
ハンダ付け作業
右手にハンダこて、左手でハンダ線を持って加熱部分に押し込んで行く。
■ハンダ取り外し法
配線間違いや部品を取り外す場合は、ハンダ吸い取り線(網状の銅線)を使っています。
プリントパターンを剥しやすいのが欠点ですが確実にハンダが吸い取れるのが良いところです。
ハンダ吸い取り作業
ハンダの上に銅の吸い取り線を置いて、ハンダこてで上から押さえつけます。力がかかるのでこて先の細いハンダこてだと曲がってしまうことがあります。
ハンダを吸い取って硬くなった部分を切り取って、新しい部分をどんどん使いながら吸い取って行きます。
完全にハンダは取れないので、電線の形が見えてきたら精密ドライバーをこじ入れてプリントパターンや別の線から無理やり剥して部品を外します。
■圧着端子の利用
電源コードなど太い電線は圧着端子を利用してネジ止めで配線しています。プリント基板の取り付け取り外しが簡単に出来るので便利です。
圧着ペンチと圧着端子
圧着ペンチはネジ止め用のほかにバイク用の差込タイプ等色々な端子が使えるようになっています。
圧着ペンチはかなり力を入れて作業するので安物はダメです。鉄板の厚い頑丈な製品を選んで下さい。